UP Craft

アップサイクルによる新・伝統工芸

 

 プロジェクト紹介

漂着ゴミがなくなるその日を目指して

世界中で問題になっている漂着ゴミ問題。私たちの生活から出るゴミは、海流に乗り世界各地の岸へと流れ着きます。そんな漂着ゴミを地域でとれた固有の資源として再活用、その土地の伝統工芸品にアップサイクルすることで、美しい自然と伝統を未来へつなぐきっかけに。その名もアップサイクルによる新・伝統⼯芸「UP Craft」プロジェクト。太平洋を循環する漂着ゴミが日本で最初に流れ着く“種子島”からはじめます。

UP Craft meets「本種子包丁」

記念すべきプロジェクト第1弾は鉄砲鍛冶から生まれた種子島の伝統工芸品「本種子包丁」。伝統を受け継ぐ鍛冶職人が一本一本丁寧にこだわりを持って手打ちで精製する逸品が、地元の種子島でとれた漂着ゴミのアップサイクルによって新たな表情と輝きへと見事にアップデートされました。UP Craftとの出会いによる伝統と革新のかつてない融合です。太古の自然と最先端技術が交わる種子島宇宙芸術祭がお披露目の場になったことも必然かもしれません。今後、宇宙開発の過程で海を漂う資材さえも種子島特有の資源としてアップサイクルすることを想定しています。

次世代の「本種子包丁」ができるまで

種子島でとれた漂着ゴミを種子島の伝統工芸品「本種子包丁」へアップサイクルするプロセスもご紹介。まずは、種子島のビーチコーミング活動にて色とりどりの漂着ゴミを分別収集。その後、漂着ゴミを砕いてフレーク状にし、新たな形に変えられるようになるまで熱で溶かします。次に、包丁の柄に成形/仕上げ加工/刃の差し込みというプロセスを経て、この世に1本しかない新たな表情をもった次世代の「本種子包丁」が完成します。

UP Craftが目指すその先の未来とは

種子島を起点として、日本列島を北上しながら、土地ごとの漂着ゴミをアップサイクルし、新・伝統工芸づくりへとつなげていく予定です。また国内のみならず海外への展開も視野に入れ、ECサイトでの販売を今後予定しています。日本はもちろん世界中の海から漂着ゴミがなくなることが目標です。

株式会社 REMARE

海洋プラスチック・漁業ゴミ・企業の廃棄プラスチックの回収から製品開発までを一貫して行い、樹脂循環の最適化を実現するスタートアップ企業。海洋プラスチックの再資源化プラント開発で、2023年グッドデザイン賞も受賞しています。

https://www.remarematerial.com/

漂着ゴミの粉砕・熱加工・包丁の柄の整形・仕上げにおいてUp Craft meets「本種子包丁」の制作に協力いただきました。

(有)池浪刃物製作所

鹿児島県指定伝統工芸品「本種子包丁」や「本種子鋏」を製造販売する製作所。西之表市にて、今は数少ない鍛冶職人が一本一本丁寧にこだわりを持って手打ちで精製し販売。製品としてもクラフトとしても世界に通用する貴重な包丁や鋏となっています。

http://park10.wakwak.com/~ikenamihamono/

漂着ゴミからつくり出された包丁の柄の差込・仕上げにおいてUp Craft meets「本種子包丁」の制作に協力いただきました。

企画制作
電通

 

協力

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